9月23日(火・祝)秋分の日、秋の彼岸会法要がつとまりました。
皆さんと共に正信偈のおつとめをしたあと、ご法話は正善寺住職より「仏さまのはたらき」についてお話しいたしました。ご法話の最後には、姥捨山(うばすてやま)のお話しがありました。
姥捨山は、貧困や飢饉の際、口減らしのために老いた親を山に捨てた、と伝わる昔話です。

ある息子が、老いた母を背負い、山道を登っていきます。その道中、母が小枝を折っている音がします。「ああ母さん、置いていかれた後に家に戻れるよう、目印に枝を折っているのだな」と息子は思います。目的地に着き母を背中から降ろし、踵を返して一人戻ろうとする息子を、母が引き止めこう言います。
「ちょっとお待ち。お前が帰るときに迷わないよう、母さん分かりにくい別れ道の枝は、折っておいたから。もう道も暗いから、どうか迷わず家に帰っておくれよ。」
それを聞いた息子は、自分を思う母の心に打たれ、結局母を連れ帰った、というお話しです。
ご法話では、ここに、仏さまのお心がある。仏さまのお心とは、私がそっぽを向いた時も、どんな時も、私の方を懸命に向いてくださっている、この姥捨山の母のようなお心である、というお話しでした。
皆さまにも、このお話を聞いて思い出すどなたかが、いらっしゃるのではないでしょうか。
お彼岸の一日、皆さまと共に仏さまのはたらきに思いを馳せることができ、ありがたい時間となりました。
いよいよ秋らしくなってきた今日このごろ。
金木犀の香りや秋の味覚を楽しみにしつつ、
季節の変わり目ですので、お体を大切にお過ごしください🍁🍂





